日本ではまだ馴染みが薄いが、海外ではサザビーズでも取り引きされるほど、アートの世界では人気の版画を題材に、アートの世界を覗いてみることにしたい。紙版画、木版画などが身近な例えであるが、幼い頃に体験した図画工作の版画とは、ひと味もふた味も違う、大人の版画の世界をとくとご覧あれ。 |
奥深い版画の世界へ飛び込もう
ひとくちに版画といっても実に様々な表現方法が存在する。身近なものでは図画工作の時間に習った紙版画や木版画などの凸版と呼ばれる技法がある。
一方、アートの世界では、エッチング(凹版)と呼ばれ、凹んだ部分にインクを詰めて表面を拭き取り、エッチングプレスにより版を刷って作品を創る手法で、ペン画のような繊細な線が表現され、シンプルながらも味わい深い作品が多く見受けられる。
リトグラフ(平版)と呼ばれる水と油の反発作用を応用した技法では、木版や銅版のように彫ったり削ったりの必要がなく、版画家自身のタッチが生かされるのが大きな特徴である。
オリジナルを所有するという喜び
今回のテーマである版画には、油絵や水彩画などと決定的に異なることがある。
それは、"版画=版を刷るアート"ということ。一体どういう意味かというと、オリジナルが世界に一点しか存在しない油絵などに比べ、通常版画には版画家本人が認めた"オリジナル版画"と呼ばれる、ロットNo.を記入した作品が一作品につき数枚〜数百枚ほど存在する。もちろん、全てが正真正銘のオリジナル=本物である。何よりも嬉しいのは、オリジナル作品が比較的安価で流通しているという点。一概には言えないが、オリジナルの油絵一枚(約100〜200万円)に対し、オリジナルの版画(約10〜20万円)であれば、5〜10枚は手に入れることができるという。
そんな理由から、お気に入りの画家のあらゆる作品を収集するコレクターも年齢を問わず数多くいるという。
また、アートや趣味趣向を楽しむうえで"本物の価値に触れる"という事実は、我々男性にとっては非常に大きな意味を持つ。
「オリジナル」実に罪深い言葉である。
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